売上はどんな種類があるの?
ポイント
・売上とは
・売上の種類
売上高とは、会社が商品、製品、サービス等を販売した際の受け取る対価を計上したものをいいます。
売上高と聞いてイメージするものはどういったものでしょうか。
飲食店で勤務されている方は、ご飯、コーヒー代金等を売上としてイメージされるかと思います。
賃貸不動産の代理店で勤務されている方は、仲介手数料を売上としてイメージされるかと思います。
工場で勤務されている方は、製造し出荷させる製品を売上としてイメージされるかと思います。
上記のように業種によって様々な売上があります。
それでは、損益計算書に計上される売上高とはどういったものでしょうか。
売上につい明確な定義はありませんが、企業が主たる事業として行う商品・製品・サービス提供などを販売又はサービスによって得た代金の総額とします。
実務的に以下のように各社様々な売上を計上しています(EDNETより一部抜粋)。
①日本マクドナルドホールディングス株式会社
・直営店舗売上高
・フランチャイズ収入
・不動産賃貸収入(単体)
・関係会社受取配当金(単体)
②住友不動産
・不動産賃貸事業収益
・不動産販売事業収益
・完成工事事業収益
・その他事業収益
③イオン株式会社
・売上高
・総合金融事業における営業収益
・関係会社受取配当金
・関係会社受入手数料
・その他
④株式会社ファーストリテーリング
・売上収益
・事業会社運営等収入
・関係会社配当金等収入
⑤第一生命ホールディングス株式会社
・保険料等収入
・利息及び配当金等収入
・売買目的有価証券運用益
・有価証券売却益
・有価証券償還益
・貸倒引当金戻入額
・その他運用収益
また、パナソニック㈱、㈱ビックカメラのように損益計算書上、売上高のみで表示している会社も少なくありません。
どの表示科目に、どうのような内容の売上を入れるかは、会社毎の社内ルールにより決められていることが多く、
売上の表示に関しては特段決まりはないため、各社の判断により表示科目を決定しています。
とはいえ、分類している会社のほうがわかりやすいのは事実です。
上記の例のうち、日本マクドナルドホールディングス株式会社は、売上高を直営店舗売上高、フランチャイズ収入、不動産賃貸収入、関係会社受取配当金に分けています。
このうち、直営店舗売上高は、日本マクドナルドホールディングス株式会社の100%子会社である日本マクドナルド株式会社が運営する直営店舗のハンバーガー等に係る売上高であることが想像できます。
また同様に、フランチャイズ収入は日本マクドナルドホールディングス株式会社の100%子会社である日本マクドナルド株式会社とフランチャイズ契約に基づき、フランチャイズオーナーからロイヤルティ収入をフランチャイズ収入として売上高であることが想像できます。なお、ロイヤルティ収入はフランチャイズ店舗ごとの総売上高に対して固定ロイヤルティーとして3%や、広告宣伝費として4.5%等を基準に計算した金額が収入となっています。
単体財務諸表には不動産賃貸収入が計上されています。この不動産賃貸収入は、日本マクドナルドホールディングス株式会社が100%子会社である日本マクドナルド株式会社との間で締結した不動産の賃貸契約に基づく、賃料収入を不動産賃貸収入として計上していることが想像されます。
加えて、関係会社受取配当金は、日本マクドナルドホールディングス株式会社の100%子会社である日本マクドナルド株式会社を含む子会社からの配当を計上していることが想像されます。
このように、各社はその売上内容に応じて表示科目を設定していることが多くあります。
まとめ
① 売上とは、会社が商品、製品、サービス等を販売した際の受け取る対価を計上したもの
② 売上高勘定は、分類している会社もあれば、売上高勘定のみで計上している会社もある