固定資産とは
固定資産とは、営業に使用する目的で土地、建物、機械装置、車等の営業に使用すること目的として長期に使用する資産をいいます。
固定資産として使用される勘定科目と具体例は下表のようなものがあります。なお色々と記載していますが、覚える必要はありません。
固定資産は無数にあるので、全て覚えるのは不可能で、実務ではどの科目が一番適しているのかということを選んで決めることとなります。
ここでのポイントは、長期に営業に使用する目的で取得した資産は固定資産となるという点です。
なお、勘定科目名は微妙に違う場合がありますので、言葉の意味を考えることが重要となります。
例えば上表では、備品と記載しましたが、実務上の決算書においては器具備品と表記することが多いです。
このような違いは、いずれの勘定科目の表記も誤りではなく会社の実態の併せて変更することが可能と理解して頂ければと思います。
特に建物、機械装置、車両運搬具はイメージしやすいですが、備品はイメージしにくかもしれません。備品については、会社で使う事務用品という理解で問題ないかと思います。
なお、事務用品の中には消耗品費という費用に計上されるものがありますが、消耗品費との違いは別の機会に説明させて頂きます。
なお、備品か消耗品費かは税務上の基準はあるものの、会計では判断が必要な箇所ところですので、仮に問題に出たとしても指示があると考えられるので、あまり難しく考えないようにしましょう。
少し難しいことを記載してしまいましたが、面倒という方は、簿記3級は「備品」でOKという軽い感じで理解してもらっても問題ありません。
固定資産の取得原価
固定資産の取得原価には、固定資産の購入価額だけでなく、購入の際に販売会社等に支払う購入手数料や機械等を据え付けるための据付費用、土地等を購入した際に自分のものと証明するための手続きである登記料などの固定資産を購入にかかった本体価格以外の費用(付随費用)も含めた価額も含めます。
取得原価=購入価額+付随費用
例えば、会社で営業用に車の本体価額が1,000で、販売会社への手数料が100だった場合、取得価額=1,000+100の結果である1,100が取得価額となります。
では、具体的な仕訳を見ていくことにしましょう。
(例題1)A社は、建物100,000円を購入し、販売会社へ仲介手数料として10,000円を小切手で支払った。
【解説】
それでは上記の仕訳の解説をします。
ここで思い出していただきたいのが以下の表です。
本例題において取得した建物は将来的に価値を生み出す資産となります。
資産勘定の増加は上表の通り、借方に記載することとなります。
このため、借方に建物を記載します。
また本例題では、建物購入支払のために100,000円の他に、販売会社への手数料10,000円を払っており、当該手数料付随費用となるため取得原価=100,000円+10,000円の合計110,000円が取得原価となります。
このため、金額欄には110,000円を記載することとなります。
でもこれだと借方=貸方となっていませんね。
簿記は必ず借方=貸方の金額が一致しますので、これだけでは解答として誤りということなります。
このため、貸方科目にも記載が必要となります。
今回は、建物に対する支払を小切手で支払っていることから当座預金を使用させることとなります。
当座預金は資産勘定で減少の場合は貸方科目に置くことにより表現することができます。
これで仕訳は完成です。
まとめ
1.固定資産には、建物、機械装置、車両運搬具、備品、土地等がある。
2.固定資産の取得価額には、購入価額の他に購入の際に支払った手数料等も含まれる。